Last updated on 2018年10月18日
ウイルスや細菌などの病原微生物に汚染された食べ物を摂取すると、胃や腸の中で微生物が増殖したり、毒素を放出することがあります。
これにより、嘔吐や下痢などの症状を発症するものを感染性胃腸炎(腸管感染症、嘔吐下痢症)と言います。
重症化し脱水を起こすと入院加療が必要になることもあり、注意が必要です。
感染性胃腸炎の症状
主な症状は下痢や、嘔気・嘔吐、腹痛です。
熱発や頭痛を伴うこともあります。
通常は感染後、1~2日後に発症します。
頻回の下痢、飲水の不足、発熱などにより脱水症状を併発すると、倦怠感、のどや口の渇き、立ちくらみなどの症状が現れることがあります。
抵抗力の弱い高齢者や子どもが感染すると、重症化することがあるため注意が必要です。
感染性胃腸炎は、そのほとんどが自然治癒する傾向にあります。
下痢をすることで体から原因となる病原体を洗い出してしまうと、症状は治まります。
感染性胃腸炎の原因
原因となる病原微生物は、細菌、ウイルス、原虫などがあります。
細菌ではサルモネラ、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、カンピロバクターなどが有名です。
ウイルスでは牡蠣などの二枚貝などで知られるノロウイルスや、冬季に小児で流行するロタウイルスなどがあります。
風邪を含め、感染性胃腸炎を起こす病原微生物は非常に多種多様です。
感染性胃腸炎の治療
原因となる病原微生物を体の外に出し切ることが重要です。
下痢や嘔吐は非常に辛いものですが、体にとっては自浄作用もあります。
特に初期の強い下痢止めの使用は、回復を遅らせることもあるので控えます。
ただし、患者さまの症状によっては下痢止めや整腸剤を使うこともあります。
ウイルスに抗生物質は効きませんが、細菌が原因の場合には抗生物質を処方することもあります。
日常生活での注意
どのような胃腸炎になった場合にも、まずは脱水に注意しましょう。
症状が軽度の場合には、経口補水液やスポーツ飲料の摂取で予防することが可能です。
水分摂取がうまくできない場合には、点滴が必要となることもあります。
早めに医療機関を受診するようにしましょう。
また、予防として食品の衛生管理を行い、手洗いに努めてください。
家族の方で感染性胃腸炎が発症した場合には、嘔吐物や下痢便などの扱いは慎重に行いましょう。
コンビニクリニックとしての新宿駅前クリニックでは、夜19時まで診療、駅から近く、予約不要で患者さまの待ち時間も短くなるよう体制を整えております。
感染性胃腸炎が疑わしい場合には放置せず、お早めにご受診下さい。