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手足口病(皮膚科領域)

Last updated on 2018年10月18日

ヘルパンギーナやプール熱と共に知られる、夏に流行する感染症のひとつです。
近年では数年に一度大流行するために話題となっています。

子どもの病気として有名ですが、実は大人でも手足口病にかかることがあります。
大人がかかると症状が重くなる傾向があり、注意が必要です。

手足口病の症状

その名の通り、手のひら、足の裏、口の中に水泡(水ぶくれ)が生じます。
その他にも、膝や太ももに症状が出ることもあります。

かゆみや痛みは伴わないことが多いですが、口の中の水ぶくれが破け口内炎ができると、痛みにより食欲不振となることもあります。

患者さんの1/3程度は発熱することもありますが、高熱となることは少ないようです。
ほとんどの場合数日で自然治癒しますが、まれに髄膜炎や脳炎などを起こすことがあります。

手足口病の原因

主に腸管のコクサッキーウイルスやエンテロウイルスなどが感染することにより、手足口病が引き起こされます。潜
伏期間は2~7日程度あり、感染してすぐには症状が現れません。

主な感染経路は3つあります。
せきやくしゃみなどによりウイルスが感染する飛沫感染が起こります。
また、おむつ交換の後などに手洗いを十分に行わず、その手で顔や口元などに触れてしまうと、ウイルスの経口感染を起こします。
感染した人が触れたドアノブやスイッチ、おもちゃなどに触れることで、接触感染を起こすこともあります。

このような性質から、保育園や幼稚園などで集団感染しやすい病気です。

手足口病の治療法

手足口病の原因となっているウイルスに対しては、現在のところ予防薬や治療薬はありません。
そのため、経過観察も含め対症療法が中心となります。

大人では症状が強く出る傾向があり、倦怠感や頭痛、関節痛、風邪症状などが現れることがあります。
頭痛や発熱には、解熱鎮痛剤の飲み薬(ロキソニン、ブルフェン、カロナールなど)を処方します。
鼻水には抗アレルギー剤(アレグラなど)、咳には咳止めの飲み薬(アストミン、メジコン)などを使用し、患者さんの症状に合わせた治療を行います。

日常生活の注意点

手足口病には特効薬がないため、予防に重点を置くことが大切です。
日頃から、手洗い・うがいを行うようにしましょう。

また子どもが手足口病にかかった場合には、特におむつ交換の後に十分な手洗いを行い、使用後のおむつはビニールに入れ、口を縛って捨てるようにしましょう。
子どもの症状が重く、高熱が続く場合や、食欲不振、頭痛や吐き気がある場合には、早めに病院へ連れて行きましょう。

新宿駅前クリニックは駅から近く、夜19時まで予約不要で診察しています。
気になる症状がある場合には、お気軽にご相談下さい。